![]()
11月度のコラム担当、石井です。宜しくお願い致します。
〜剣道と私〜
私の出身は、宮崎県都城市。そう、あの「焼酎の霧島」で有名な、田んぼと山しかないど田舎です。信号よりもカエルの方が多い、そんな場所。
そんな田舎で小学2年のある日、親に知り合いの道場に連れていかれたのが運の尽き。竹刀を握った瞬間、「これが…運命…?」と勘違いし、剣道人生スタート。
中学に入ると、そこはまさに地獄。激しい稽古から逃げたい意識で言い訳つけて途中抜けばかり。急に「これじゃダメだ。」という謎のスイッチがON。そこから猛練習。朝は竹刀で起き、夜は防具で寝る。遠征は毎週、もはや家より移動車の方が居心地が良い。冗談ですが笑
その甲斐あって、団体戦で県1位・2位の常連に。九州大会まで勝ち進み、「全国まであと一歩!」というところで、まさかの一歩足りず。
高校では、あの熱い情熱もどこへやら。「とりあえず練習しとくか…」という惰性モードに突入。大会も「出ることに意義がある」スタイルで、青春の汗はどこかへ蒸発。
再び竹刀を握った日
〜一ツ木剣道クラブとの出会い〜
社会人になってから、剣道とはすっかり疎遠になっていた。かつて汗と涙を流した日々も、忙しさの中で遠い記憶になっていた。
そんな自分が愛知に来たことをきっかけに、ふと「もう一度、剣道をやってみよう」と思った。理由は単純だった。愛と勇気の詰まった“スリーパック”——(3段腹ともいう)をどうにかしようと浅はかな気持ちで再開。本当は美味しくビールを呑むが本音というのは内緒です。
一般の稽古場を探して辿り着いたのが「一ツ木剣道クラブ」。初めて見学した日、小学生たちが汗だくで懸命に打ち込む姿に驚いた。「えっ、こんなにハードなの…?」と笑ってしまうほど。でも、その真剣な眼差しに、自分の中の何かが静かに目を覚ました。
稽古を重ねるうちに気づいたことがある。このクラブには、卒業しても剣道を続ける人が多い。勝ち負けだけではない、剣道を通して人としての成長を大切にする空気がそこにはあった。
厳しい稽古の中で育まれるのは、技術だけじゃない。思いやり、両親や周りの人へ感謝、そして仲間を尊重する心。竹刀の音が響く道場には、そんな温かさが満ちていた。
〜剣道を始めたいあなたへ〜
剣道は、ただ竹刀を振るだけの武道ではありません。 それは、自分自身と向き合う旅。 勝ち負けを超えて、心を磨き、仲間と絆を深める道です。
一ツ木剣道クラブには、年齢も経験も関係なく、誰もが挑戦できる場所があります。 小さな一歩でも、踏み出した瞬間からあなたの物語が始まります。
最初は苦しいかもしれません。 汗を流し、悔し涙を流す日もあるでしょう。 でもその先には、確かな成長と、かけがえのない仲間との出会いが待っています。
思いやり、感謝、礼儀。 剣道が教えてくれるのは、技術だけではなく、生きる力です。
もし、少しでも「やってみたい」と思ったなら、
その気持ちを大切にしてください。
あなたの一歩を、私たちは心から歓迎します。